2017年11月02日
1989 DUCATI 900SS プチ修理しました。
1989~1990の2年間のみ製造された新生900SS。純イタリア製最後のモデル、パンタ系750の非力さを払拭すべく大出力スーパースポーツとして再デビューしたものの1991年には早くもモデルチェンジとなった不運なモデルでもありました。
布引クラシックスでは、その昔ベベル系の750、900SSから750F1を多く手掛け時期もありましたね。その経験から言いますとこの1989~1990のSSは車体とパワーのバランスが良く超穴場モデル。マルゾッキ製のサスペンションながらドゥカティーとしては珍しく走りの実感が体に伝わる松枝おススメのモデルでもあったのです・・・
この900SSは、その昔現オーナーのGさんが布引クラシックスに注文してくれて私が仕上げたモノでした(嬉しいです・・・750F1も所有コチラ)。昨年にはフロントフォークの分解修理や・・・
前後のタイヤ交換など、いろいろと修理をさせて頂きました。ありがとうございました・・・
で、一年経って「ガソリン漏れます・・・」と連絡が・・・
見ると接続部のネジ山が疲労して効かなくなっている。これは換えるしかない。只、この時代の燃料コックは有るようで無い難解な領域・・・最近は随分マシにはなったものの、パンタ系からこの時代のパーツは正にブラックゾーン。そして、布引クラシックスは捜しました。着いているのは新品の燃料コックでサイズも何もこれ用のピッタリのモノ。へんてこなアダプターなど不要でスッキリ。
ついでに6mm径に変えられたしまっていた燃料ホースも8mm径に交換、更にクリップも由緒正しきこのスタイルに交換です。で、こう言った1気筒辺り450㏄を超えるような大排気量車では、ホースの内径はめちゃくちゃ大事なんです。市街地では問題なし・・・いざ高速道路に入りスロットル全開で加速すると「あれ?・・・吹けないよ!どっか壊れた???・・・」 ガソリンの流量が瞬間的に多くなる時にだけ不調を来すのですね。しかも、FCRなんぞを取り付けたこのエンジンでは尚更の亊ですよ。なので、最低限度内径8mm以上は欲しい訳です。更にどうせ交換するならやはりイタリア製のこのホースが似合う訳です。
そして、燃料タンクの取付の具合が悪いので作り物を・・・
微妙な寸法も自分で作れば可能、ラバーを作って嵌めて・・・
位置決めも決まり、左右のフレームに干渉用のラバーを取り付ければ重いガソリンタンクの荷重にも耐え易くなりますね・・・「ドゥオーーーーーン!・・・ドゥオーーーーーン!・・・(この900SSめちゃ速いです!)」これで、また暫くは安心して走れる亊でしょう。
で、今回の作業自体は何も難度が高いモノではないけれど、問題はこんな簡単な事でも 「パーツ無いんでできないんっすよ・・・」 と言って断られるってことなんですね。そして、直らないから乗れなくなって手放すしかない・・・不人気モデルとか希少モデルとかでも「おりゃーっ!俺が直してやる!ー」 と気合の入った修理屋が如何に大切なモノなのか・・・日本全国を見渡して皆さんも良ーく考えてみて頂きたいと思いますよ。 「ヘンテコなバイク乗りの夢を叶える布引クラシックス」 それも布引クラシックスの別角度の顔なんですね。 2017.11.02 布引クラシックス 松枝
1989 DUCATI 900SS オーナー 神戸市 G様 ありがとうございました。
1986 DUCATI 750F1-3 一般修理作業報告 西宮市T様
1955 BMW R50 神戸市 Y様 車検整備
1972 HONDA CB750K1 新たなオーナーの下へ!兵庫県N様
1980 HONDA CB750FA エンジン修理作業報告
1986 DUCATI 750F1 修理報告
1971 HONDA CB750K1 整備報告 オーナー 大阪市帝塚山 H様
1955 BMW R50 神戸市 Y様 車検整備
1972 HONDA CB750K1 新たなオーナーの下へ!兵庫県N様
1980 HONDA CB750FA エンジン修理作業報告
1986 DUCATI 750F1 修理報告
1971 HONDA CB750K1 整備報告 オーナー 大阪市帝塚山 H様
Posted by nunobiki_classics at 16:39
│作業完成報告 その他
この記事へのコメント
こちらこそいつも感謝してますよ。とりあえず、早期の回復願ってますよ、がんばれ!松枝
Posted by 布引クラシックス松枝 at 2017年11月04日 00:04
松枝様、細かいところまで改良していただきありがとうございます。
Posted by G at 2017年11月02日 18:54